つるバラが咲いた。
冬に傷だらけになりながら剪定したことがここで報われる。
前も記したが、一番好きな食べ物は鰻。
その次は…
なぜだろう、田舎者だからだろうか。
幼き頃、東京に行くたびに朝マックでハッシュドポテトを食べた。
これ程までに美味い食べ物に衝撃を受けた。
東京の人達はさも当たり前のようにこんな美味いものを日常的に食べているのであろうか。
無論、その頃岩手にマックはない。
マック鈴木も活躍前だ。
MAXだって結成前だ。
「・」を付けるとすると何処だろう。
ハッシュド・ポテト
なんだかドイツっぽい食べ物だ。
ハッシュ・ド・ポテト
作った人の名前っぽい。
店によっては
ハッシュポテト
思い切って「ド」をつけないところもある。
こんな旨い食べ物があるのか、子供心にそう思った。
それからずーっとハッシュドポテトが好きだ。
例えば戦時中、サツマイモばっかり食べていたので、その辛い記憶からサツマイモが苦手になる。
それと逆パターンであろうか。
幼少期に滅多に口に入らないものだからこそ、大人になって手に届くようになると堪らなく虜になる。
鰻も、ハッシュドポテトもだ。
ちなみに鰻は今でも手に届かないが。
最近はコンビニでハッシュドポテトを売っている。
それもたまに買う。あれは塩味薄いと思う。
好きだ好きだ、吐くほど食べたいと煩く駄々をこねていたら、かみさんがスーパーでハッシュドポテトを買って来てくれた。
自前で焼くタイプのやつだ。
家族で夕飯としてサムギョプサルをたらふく食べたあと、長男を塾に送りに行ったついでに買って来てくれたのだ。
私のつまらない夢に付き合ってくれてありがとう、かみさん。
サムギョプサルで腹いっぱいの状況の私、食えるのか⁉️
食欲をそそる香り。
焼けた。
サムギョプサルの満腹感と、ハッシュドポテトの好き好き感が激しくぶつかりあう。
テレビチャンピオンで言うところの「一人大食い選手権」だ。
フォークを手にとり、ハッシュドと対峙する。
そして…
41歳、余裕で食った。
ちょっと自分が怖い。